株式会社 ネットケアサービス

  • 先人

取締役兼営業部長 金子 竜二さん

会社名
株式会社 ネットケアサービス
出身地
山口県萩市
萩市サテライトオフィス第一号

ネットケアサービスは大阪に本社を構えるIT企業です。前身は、ソフト開発をメイン事業とした企業のネットワークソリューション部門。1998年に一部門から一企業へと独り立ちをし、工場系(半導体、液晶、ソーラーパネル)のコンピュータネットワーク設計・構築・保守などの事業を手がけてきました。今現在、大阪事業所、東京支社、山形出張所、萩テクニカルセンターと主に4つの支所があり、ほか、他県にあるクライアント先に赴任しているメンバーがいます。私自身は東京をベースに全国の各拠点を行き来する日々です。
萩テクニカルセンターは、主にソフトウェアを開発する支所で、サテライトオフィスとして2016年に開所(2017年事業開始)しました。サテライトオフィスが萩市に設置されたのは初めてのことですが、設置の理由としては、まずは私が萩の出身であること。次に地元であれば、情報収集が容易に出来る可能性があり、何かをしようと思ったときに協力が得やすいのではと考えたからです。また、良い人材の獲得が可能なのではと考えています。また、大都会での事業を考えたときに一業種だけでもおびただしい数の事業者がいて、さらには大規模企業の事業者も多く存在しています。そんなマーケットのなかでは、実績を積み上げていきたくてもなかなか参入しがたく、事業のサイズ感も大きすぎてしまう。しかし、萩であれば、私たちの規模にあった小さな事業からトライすることができるのではとも考えています。まだ、イメージ段階ですが、萩では教育ビジネスを考えています。東京や大阪では、研修場所を確保するのが困難な傾向にあります。萩は歴史的に“学ぶ”環境でもあり、観光地でもあり、研修に適したまちであるように思います。たとえば、自動車免許合宿のように一ヶ月ほど萩で技術者研修を受けて、ベンダー資格を取得して帰るということもできると思っています。

大事にしていること

同社社長と私は「楽しくなければ仕事ではない。楽しいだけでも仕事ではない」ということをモットーにしていて、何事においても楽しいことをしたければ、苦しいこともしなければならないとスタッフに話をすることがあります。
同年代のスタッフ同士は非常に仲が良く、産休中のスタッフもここで働き続けたいといって在宅勤務の形態をとるようにしましたが、そんな様子から働きやすい会社であるのかなと感じています。中堅の30代スタッフに若手の20代の指導を任せています。私たち40代は、失敗から学ぶものとしてきましたが、30代のスタッフは失敗をさせないようにしています。それもあってか、時に厳しくなることもあり先輩と後輩の間で壁ができることもありますが、指導の手法が異なるだけで、若手が成長する事を望んでいるという考えは同じなので、中堅スタッフに注意をしつつもなるべく任せるようにしています。
拠点間に距離はありますが、スタッフ同士のコミュニケーションは上手に取れていて、仕事に支障はありません。IT企業なので、テレビ会議やWeb会議システム、スマートフォンやPCを使用したBYOD環境(内線電話、メール、社内システム使用など)の整備など、様々なコミュニケーションツールを駆使しています。こういったツールは選ぶのに困るくらいありますね。日本人はテレビ会議に慣れていなくて、発言がさらに控えめになることもありますが、テレビ会議終了後、チャットで意見を述べてくるスタッフもいます。あたかも隣に他のスタッフがいるかのように、どこでも仕事ができるようにオフィス環境を整えています。ただ、私たちは人間なのでアナログなところも大切にしており、顔をあわせる事が重要な場面もあると理解しております。評価も同じでデジタルだけではできず、アナログとデジタルを融合させるのが有効だと思います。必ず年に一回は全社員を集めてキックオフ会議をします。また、テレビ会議があるから出張はしなくていいということではなく、何事も最後の決め手は握手だと考えていますので、たとえば、4回のテレビ会議の後に1回の出張をする「出張=握手」のコミュニケーションを大切にしていきたいです。

真のエンジニアを育てたい

私は大学卒業後、大手メーカーで9年ほどシステムエンジニアをしていました。中国にも渡り、当時の最新ネットワークの普及に務めたこともあります。その時代に感じていたことは、エンジニアたるものは当然、お客様より優れた技術を持っていなければならない。今やインターネットがあるので誰でも色んな技術の情報を手に入れることができる。インターネットのマニュアルに載っていない情報と自分が実際に使った技術を持ち合わせていることが真のエンジニアではないかと今も思っています。だから、いまだにプログラムを組んでみたり、スタッフ以上の知識を維持できるよう勉強もしたりしています。ITは日進月歩の世界ですから、追いつくのに必死です。
私がネットケアサービスに転職したとき、社長に私がほしい機械はすべて揃えてほしいとお願いをして購入してもいました。許される範囲ではありますが、同じように今のスタッフにもほしい機械を購入するようにしています。その機械を用いてシステムを作り、当社のシステムに導入し作動させてみるなど、こうやって生きた技術を学んでほしいからです。現在においては、OJTという社員教育は好まれない風潮にありますが、人材の個性や能力は様々です。また、私たちは幅広い仕事をしておりますので、当社では画一的な同内容の教育はしていません。その人材に合わせた教育を目指していて、それにはOJTは有効です。真のエンジニアを、それぞれ方向性が異なるエンジニアを育てたいので、全員に同じ教育をしても意味がありません。もちろん、基礎は重要で身につけるべきです。そして、その人材が、やりたいことをやるのが早い成長に繋がります。しかしながら、やりたくないことも成長のためにやる必要があると考えています。ですから当社ではスタッフに何をしたいのか、希望や目標をよくヒアリングし、社員の希望を出来る限り把握するようにしています。

ITは誰でもできる

私たちが求める人材像は、ITが好きで勉強をしたい人、やってみたい人です。資格は不問で、ITというものがまだよくわからないけれども、がんばってみようというやる気を感じられるかどうかに重きをおいています。ITというものは使ってみれば誰でもできるものです。たとえば、プログラミングも指導者がいて、既存のプログラムを模倣するところからはじめます。ある一定の領域までは誰でもでき、プログラマーという道も開けます。もし、それ以上のプロフェッショナルになろうとすれば、センスや知識の研鑽が必要になってきます。プログラミングにも上手下手があり、同じ結果を出す物でも、エラー処理、スピード、コーディング量に差が出ます。良い物を作る人間は、エラーの想定や先の展望が良く出来ており、それらがプログラムに組み込まれているので良い製品になるわけです。人は好きなことであれば、失敗を恐れずチャレンジをして学んでいきます。お客様のリクエストに対しても追求を怠らず、ベストな提案や良品質の製品を開発するようになります。

これから

会社としては、中長期の目標として100人規模の企業にしたいと考えています。私が思い描いているのは、現在の中堅スタッフが10人ほどおりますので、一人に10人の社員を配属させられるような組織にしたい。それもソフト開発部門、ネットワークSI部門、サーバSI部門など、仕事の内容が異なる10の部門を作りたいと思っていて、この動きを徐々に進めています。
また、昨今ソフト製造を海外で行うことが多くなっていますが、この流れを日本に戻し、萩でソフト製造をしていきたいと考えています。やはり日本製は品質がすばらしいです。また萩などでソフト開発ができる企業を数社集めてコミュニティを作り、そこで受注をするというようなニアショア開発コミュニティが実現できたらなと考えています。
ITであれば、田舎にいても最新の情報は得られますし、作ることもできると信じています。


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